中国のキリスト教対策 北京五輪控え強硬多様 2008年1月12日

 北京五輪まで250日を切る中、キリスト教対策も硬軟多彩な様相を示している。米キリスト教専門ANS通信によると、中国天主教(カトリック)愛国会のリュウ・バイニアン副主席は、五輪期間中、聖書をあらゆるホテルの客室に置くよう当局に要請した。「中国の宗教に関して外国の誤解を解消する」良策であり、「北京に来る外国人選手や旅行者の大多数は信仰を持っている。聖書は外国のホテルでは不可欠なものだ」と述べたという。
 中国にとって、公認教会が宗教の自由を享受していることを世界に示せることは望ましいものの、一方で非公認の地下教会「家の教会」の牧師や指導者が拘留、尋問され時には厳しい殴打を受けている実態との間の矛盾が難題ではある。
  昨年夏に外国人労働者100人以上が国外追放処分を受けたが、実態は「家の教会」と連帯して宗教活動を行っていたため。8月以来拘留されているゾウ・ヘン氏も、2㌧もの聖書を配布のため持ち込んだことが違法商行為とされ、有罪となれば禁固15年の判決を受ける可能性がある。
 米国に本拠を置く宗教の自由監視団体「対華援助協会」によると、12月7日、中国山東省で地下プロテスタント教会指導者が聖書研究を行っていたところ、「違法な宗教集会」を行っていたとして、公安当局により約270人が逮捕、200人は「査問税」として300元(約4600円)を支払い釈放されたが、なお70人が拘留されたままだという(12月14日時点)。
 同協会が07年初めに報じたところでは、国務院国家宗教事務局のイエ・シアオウェン局長が、北京大学と中国社会科学院での内部会合で「中国のキリスト者の数は1億3千万に達した」と語っている。
 国際的な宗教の自由に関する米国務省レポート2006年版は、中国政府の公式管理を拒否するキリスト者、イスラム教徒、チベット仏教徒などを迫害するなど、宗教信仰の自由尊重が実現していない、と指摘した。バチカン(ローマ教皇庁)の高位聖職者が北京を訪問、国交正常化について意見を交換したとも伝えられ、北京五輪を控え中国がキリスト教への対策をどう打ち出すか注目される。

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