<読む>『賢治童話を読む』 (関口安義・著) 芥川とも重なる実存的テーマ聞こえ 評・中野新治
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本書は「港の人 児童文化研究叢書003」として発行された宮沢賢治童話の研究書である。これまでに、「論叢児童文化」(くさむら社)に連載されたものに、書き下ろしを加えた32篇の作品論が収められている。全632ページに及ぶ大著であり、質量ともに類書をぬきんでた内容を持っている。テーマ別に4作品ずつに選ばれ、8章に分けて構成されているが、その内訳は次の通りである。 Ⅰ 童心と笑い「鹿踊りのはじまり」「山男の四月」「セロ弾きのゴーシュ」「風の又三郎」 こう並べただけでも壮観であるが、「銀河鉄道の夜」が取り上げられていないことについて「いずれ本書に続く賢治研究論集の中核として、『銀河鉄道の夜』の新論をお目にかけたい」(「あとがき」)という予告がなされていることを見ても、著者の賢治文学への愛着が並々ならぬものであることが伝わってくる。 ≫ 詳しくは紙面で |









