【画像】<読む>『アメリカ大統領の信仰と政治』 (栗林輝夫・著) 外交政策と密接に結びつくキリスト教  評・大宮有博 2009年5月9日

【画像】<読む>『アメリカ大統領の信仰と政治』 (栗林輝夫・著) 外交政策と密接に結びつくキリスト教  評・大宮有博 2009年5月9日

  オバマ大統領就任によって、アメリカ合州国の歴史は大きな節目を迎えた。合州国は、その独立宣言のなかで、「すべての人間は神によって平等に造られ、一定の譲り渡すことのできない権利をあたえられており...」と高らかに謳っておきながら、この権利を先住民やアフリカンから長い間奪ってきた。アフリカンは、南北戦争、公民権運動をとおしてこの奪われた権利を主張してきた。
  キング牧師が先の独立宣言の一文を引用して語った夢は、あらゆる人種の人々が手を取りあって、アメリカの未来を形成することだった。アフリカンであるオバマが大統領に就任したことは、いよいよキングの夢がかなう大きな一歩である。もちろん、今もってマイノリティーに貧困のしわよせがされていることや、新移民の人権が奪われていることを考えると、このような見方はあまりにも楽観的ではある。とはいうものの、今こそアメリカ合州国の歩みを学ぶ好機であると言える。
 さて、本書は、日本では「大統領の家族がペットに何を飼うか」ほどの関心も持たれない、大統領の信仰について書かれた本である。類書もないわけではないが――例えば、ピラード・リンダー著『アメリカの市民宗教と大統領』――、歴代の大統領と宗教との関係について、ここまで入門者にもわかるよう親切に書かれたものはない。また本書は、就任したばかりのオバマ大統領の信仰についても詳しく扱っている。

http://www.kirishin.com/2009/02/post-164.html

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