【画像】<語る>聖☆おにいさん・聖書・能から 「宗教間対話」「平和共存」を考える  湯浅裕子 2009年7月18日

【画像】<語る>聖☆おにいさん・聖書・能から 「宗教間対話」「平和共存」を考える  湯浅裕子 2009年7月18日

  「聖おにいさん」は神に愛されている。信仰告白的な意味よりはモーツアルトを聴いてこの人は神に愛されている、と思うように。まず「聖おにいさん」とは何か。一言でいえばそれは現代の希望―。「なんて大げさな、君ってやつは」と作中のブッダやイエスに笑われそうだが、それほど愛に満ちたマンガなのだ。あ、なんだマンガか、というなかれ、マンガの祖・鳥羽僧正(伝)の鳥獣戯画は国宝であり、手塚治虫がロンドン屈指のフォイル書店で重要書架を大幅に占める今日である。それに「聖おにいさん」は今年栄えある手塚治虫文化賞短編賞を受賞した。
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  目覚めた人ブッダと神の子イエスが、休暇中に下界に降り、立川で共同生活を始めるという設定で爆笑エピソードが続くこの作品は、アカデミックな脈絡では宗教多元主義に入る。この立場は様々な問題をもつが大きな成果がある。それは宗教者が、今、一つの宗教にだけ唯一絶対の真理を見る視点を転回し、他者にも他者の真理を認める自由を得たことを意味する。

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