ドイツ 教会税廃止の方向へ? 教会法専門家の納税忌避が引き金 2009年9月12日

 【CJC=東京】ドイツで長年の慣行となっている教会税が廃止の方向に進む可能性が出てきた。きっかけは、教会法の専門家が納税忌避のため「教会という公的組織」を離脱するが、「信者の交わりとしての教会」に留まる、と主張したこと。カトリック教会、ルーテル教会、復古カトリック教会信徒として登録したドイツ市民は、所得税の8~9%を源泉徴収され、これが各教会に交付される。08年の税収は56億ユーロ(約7530億円)で、これが廃止されれば、ドイツの教会が財政的に窮地に追い込まれることは必至だ。
 バーデン・ヴュルテンベルク州フライブルクの行政裁判所はこの7月、カトリック教会に留まるものの、もう教会税は納入しないと主張したハルトムート・ザップ氏の訴えに有利に判示した。フライブルク大学で教会法を講じていた同氏は、税金を支払いたくないため教会を去ったカトリック者でも、受洗は有効だから秘跡を受け続けられると主張した。
 現制度の下で、納税中止を望むカトリック者は、「教会という公的組織からの離脱」を希望すると記した書類に署名する必要があるが、それは結果として破門されることになる。ツァップ氏は、書類に署名したものの、「信者の交わりとしての教会」に留まることを望むとの宣言を書き込むことを主張。
 フライブルク大司教区は、同氏が書き入れた宣言は無効だ、と訴えた。ドイツ司教団は、「教会という公的組織」と「信者の交わりとしての教会」を区別することは不可能、と主張している。

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