<読む>『いのちを語る』(日野原重明、アルフォンス・デーケン、木村利人・著) 「死を見つめる」→「今をいかに生きるか」 評・古田晴彦 2009年9月12日

<読む>『いのちを語る』(日野原重明、アルフォンス・デーケン、木村利人・著) 「死を見つめる」→「今をいかに生きるか」 評・古田晴彦 2009年9月12日

 衆議院の解散・総選挙に注目が集まる中、国会では臓器移植法の改正案が可決された。党議拘束をはずしての採決はとても新鮮であったが、丁寧で十分な議論が行われたのかと言えば、大きな疑問が残る。脳死と臓器移植一つをとっても、その背後には実に多様で複雑な諸問題が横たわっている。簡単には結論を出せない問題ばかりで、途方に暮れそうになる。しかし、医療と科学技術の進歩により、「お医者様任せ」ではすまなくなった時代に私たちが生きていること、これは逃れられない現実である。
 本書は、医療、死の哲学、バイオエシックスの分野で長年活動を続けてきた3氏による対談を掲載したものである。途中、木村利人氏が自身の体験を織り交ぜた「解説」を入れている。巻末には用語解説もあり、「いのち」をめぐる諸問題に対して基本的な理解が得やすいように工夫されている。

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