【画像】 関西学院大神学セミナー 「子どもと教会」で小見のぞみ氏が講演 〝愛と受容の共同体〟となる使命 2010年3月6日
「教会学校」に通う子どもの数が減少し、新しい宣教のあり方が求められるなか、関西学院大学神学部(神田健次学部長)は2月18~19日、同大(兵庫県西宮市)で「子どもと教会」をテーマに第44回神学セミナーを開催。約100人が参加した。
セミナーでは、小見のぞみ氏(聖和短期大学教授)が「牧師・田村直臣と子ども」との題で講演した。日本の「日曜学校」形成に大きく参与し、口語児童文学の先駆者であった田村は、ホーレス・ブッシュネルの養育論に出会い、幼稚園で実践しながら教会を子どもの居場所にすべく努めた。小見氏は、イエスに学び「子ども中心のキリスト教」を目指した田村の神学と活動について紹介した。
次に小林よう子氏(日基教団箕面教会牧師)が「現場報告」を行った。同氏は「教会学校」だけでなく、教会全体が子どもに関わるために、過去10年間、教会員と共に模索・実践してきた合同礼拝を始めとする礼拝の試みを紹介した。また、今年度の夏季キャンプを例に、親や地域との交流が生まれ継続していることも報告した。
続けて、中道基夫(同大神学部准教授)、水野隆一(同大神学部教授)の両氏が「『子どもさんびか』何をどのように歌ってきたか――歌詞とメロディが伝えるもの」と題し、中道氏が過去の『子どもさんびか』の歌詞の変遷、水野氏がメロディの変遷とメロディが持つメッセージ性について語った。50年前の「よい子、強い子の強調」から現代の「みんな、共に、多様性」へと歌詞も曲調も変わるなかで、メッセージが曖昧になっている面もあるとの指摘がなされた。
2日目は小見氏が「教会はどのように子どもと関われるのか――現代子ども考を踏まえて」と題して講演し、教育が分断され、競争原理の中で苦しむ子どもたちの現状において、教会は子どもを中心に立たせ、子どもの弁護者となり、「愛と受容の共同体」となる使命があると指摘した。
講演を受けてのパネルディスカッションでは、「個へ傾く若者に生き方を示してくれる教会の姿とは?」との問いかけに対し、「共同体という集団でありつつ、個を大切にし、受容的で教育的な教会を目指すべき」と応答があった。他にも、これからの教会と子どもとの関わりについての発言がなされた。
「子どもと教会」という課題を今回で終わらせることなく、参加者が抱えるさまざまな思いを共に語り、考える場を再び持ちたいと希望する声も聞かれた。
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同セミナーの内容は、「神学部ブックレット」としてキリスト新聞社から出版される予定。
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