【画像】 『カルヴァン生誕500年記念論集』学会シンポ 教義学越え〝新たな一歩〟を 2010年3月20日
昨年7月に『新たな一歩を――カルヴァン生誕500年記念論集』(キリスト新聞社)を出版したアジア・カルヴァン学会日本支部(野村信代表)は3月8日、立教大学(東京都豊島区)でシンポジウムを開催した。
同支部総主事の田上雅徳氏(慶應義塾大学准教授)による司会のもと、野村代表(東北学院大学教授)に続いて渡辺信夫氏(東京告白教会牧師)があいさつ。学会の発足当初、「アジアにおけるカルヴァン研究が何を意味し、どのような貢献をしていくべきか」について論じ合ったことを紹介し、「今日もそのような観点を意識して論じていただければ」と期待を込めた。
続いて顧問である久米あつみ氏(元帝京大学教授)は出版に至る経緯を報告し、「カルヴァン研究が単なる神学ではなく、文学や言語学などにも広く通じ、網の目のようになされることを願った」と編集の方針について語った。
シンポジウムは、同支部の野村信、竹下和亮(国際基督教大学準研究員)、関口康(日本キリスト改革派松戸小金原教会牧師)、吉田隆(日本キリスト改革派仙台教会牧師)、久米あつみ、鈴木昇司(立教大学大学院キリスト教学研究科助手)、斉藤美万子(日本キリスト教会古河伝道所牧師)の各氏が所収の論文について発言。山本裕司(日基教団西片町教会牧師)、加藤武(立教大学名誉教授)、和田光司(聖学院大学教授)の各氏がそれぞれコメントするという形で行われた。
今回、新たに研究発表を試みた吉田氏は、カルヴァンの終末論が依然として教義学的にしか捉えられていないことの問題性を指摘し、「それがどのように形成、発展したのかを明らかにする必要がある。なかでも1542年に出版された『プシコパニキア(魂の目覚め)』を抜きにカルヴァンの終末理解は語れない」と述べた。その上で、第一コリントの注解を通して、終末をどのように捉えていたかについて発表。15章24節の「すべての支配」の解釈をめぐって、ルターが同じ内容の説教をしていたことを紹介し、「これまでの理解が根底から変えられた。ルターは復活の希望に力強く生きた『復活の神学者』だった」と報告した。
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