チリ大地震で被害拡大 活動急がれる国際援助機関 2010年3月20日
|
【CJC=東京】2月27日、南米チリを襲ったマグニチュード(M)8・8の大地震で、同国のバチェレ大統領は28日、死者が708人に達したと述べた。チリ政府は、地震で影響を受けた人は200万人に上るとしているが、死者や倒壊家屋など被害の全容把握にはさらに時間がかかる可能性がある。地震発生後24時間で、M5以上の余震が90回以上発生している。
ハイチに次ぐ大地震被害に、救援団体も対応に追われている。赤十字国際委員会のような大組織は、今でも多数の現場で救援活動を行っており、対応を進めている。ハイチでも活躍している「国境なき医師団」(MSF)は、既に緊急チームをチリに派遣した。
世界教会協議会(WCC)系の援助組織連合「ACT」(教会一致行動)は加盟団体の「教会世界奉仕」(CWS)が緊急援助と復興作業に取り組んでいる。CWSはこれまでもチリで緊急準備訓練などを行って来た。現地組織「フンダシオン・デ・アユダ・ソシアル・デス・ラス・イグレシア・クリスチアナス」やチリ・メソジスト教会と協力して、食料、飲用水、シェルターなどを提供している。
カトリック教会系の救援組織「国際カリタス」は、調査・救援チームをハイチからチリへ派遣した。バチカンにある本部は、現地の「カリタス・チリ」との接触を試みているが、電話網が破壊されて、連絡がつかない。
人道援助担当のアリステア・ダットン氏は、ハイチのポルトープランスからメキシコのカンクンに向かい、メキシコの調査・救援チームと共にリマで「カリタス・ペルー」のスタッフと合流、陸路チリに向かうことにした。
■
30年にわたりチリで活動を続けるワールド・ビジョンは、国内に100人以上のスタッフがおり、その多くが震源に近い地域で暮らしている。スタッフによると、多くの建物が倒壊し、主要道路も破壊され、外部と連絡をとることは非常に難しい状況だという。
ワールド・ビジョンの緊急人道支援専門家であるスティーブ・マシュー氏は、「ハイチでは被害が集中していたため、小さな地域に多くの緊急物資や、スタッフを派遣をする上で多くの困難があった。今回の地震はチリ沿岸で発生しているため、遠隔地域にも影響がおよぶ可能性があり、被害状況を正しく把握するのは非常に困難」と話す。
ワールド・ビジョンはチリの隣国ボリビア空軍との連携のもと、防水シート、毛布、プラスチックシート等の緊急支援物資の空輸を計画している。 ≫ 詳しくは紙面で
|