【画像】 日本カトリック映画賞に『風のかたち』 小児がんの子どもと家族描く 2010年4月24日

【画像】 日本カトリック映画賞に『風のかたち』 小児がんの子どもと家族描く 2010年4月24日

 放送、映画などのメディア情報伝達に携わるカトリックの「SIGNIS JAPAN」(日本カトリックメディア協議会、千葉茂樹会長)は2009年度の「日本カトリック映画賞」に伊勢真一監督のドキュメンタリー映画『風のかたち――小児がんと仲間たちの10年』を選定した。
 今年で34回目を数える日本カトリック映画賞は、前年に国内で制作された映像作品の中から、カトリックの世界観と価値観にもっとも合致した作品に贈られる賞。6月12日に神奈川県川崎市の川崎アートセンターで授賞式を行う。
 『風のかたち』は、小児がんと向き合う子どもたちと、子どもたちを支える医師、家族の姿を追ったドキュメンタリー。伊勢監督は、1999年から10年間にわたって彼らを撮り続けた。小児がん医療の最前線にいる聖路加国際病院副院長の細谷亮太医師が監修を務めた。
 授賞理由に晴佐久昌英東京教区司祭は、「小児がんと向かい合うことは、神と向かい合うこと。子どもの病とその苦しみ、何よりもその死は、あまりにも不条理で救いのないものに見える。しかし、この映画を観ていると、そのような最も小さな存在こそが、最も神の恩寵に満たされていることに気付かされる」「『最も偉い者』である子どもたちを信じてカメラを向け続け、目には見えない信仰と愛と希望を映し出し、時に救い主のまなざしすら感じさせるこの気高い作品に、最大級の賛辞を贈りたい」とコメント。
 小児がんは10人のうち8人は治る病気となった。伊勢監督の作品の特徴は、撮影という自分の都合を押し付けるのではなく、対象となる人々にひたすら寄り添いながら撮ることにある、という。
「病気になったのが家族の誰かではなく自分でよかった」「救ってもらったお返しに、困っている人や弱い人を助ける仕事をしたい」――。10年という時間がかけられたからこそ、病を抱えた子どもたちの心の変化と成長には目を見張るものがある。
 子どもたちの表情や言葉から伝わってくるものは、人間の生きる力と希望の力強さだ。

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