【画像】 『十九世紀のドイツ・プロテスタンティズム』 深井智朗氏が「奨励賞」受賞 日本ドイツ学会 2010年6月26日

【画像】 『十九世紀のドイツ・プロテスタンティズム』 深井智朗氏が「奨励賞」受賞 日本ドイツ学会 2010年6月26日

 深井智朗氏(聖学院大学総合研究所教授)の著書『十九世紀のドイツ・プロテスタンティズム――ヴィルヘルム帝政期における神学の社会的機能についての研究』(教文館)が2009年度「日本ドイツ学会奨励賞」に選ばれ、6月12日、成城大学(東京都世田谷区)での日本ドイツ学会総会において、授賞式が行われた。
 同書は、深井氏が07年に提出した教授就任論文をもとに、ヴィルヘルム帝政期のドイツにおけるプロテスタント教会と神学の多様な潮流を分析し、神学と社会・政治的文脈との隠された「絆」を解明するため、ルター派リベラリズムに関する研究をまとめたもの。
 審査委員会は、「狭い意味での神学史のカテゴリーを超えて、帝政期のプロテスタント神学と教会の果たした社会的役割・機能を、高揚するドイツナショナリズムの問題と関連付けて論じたこと」を高く評価し、授賞理由として「帝政期の宗教と政治の複雑な関係についての歴史研究は過去にもあるが、ルター派リベラリズムの諸潮流を、ルター派保守主義、政治的カトリシズム、教会内の社会主義といった、他の宗教勢力の動向とも対比しながら、包括的に原典にあたって詳論する類著は存在しない」点などを挙げた。
 あいさつに立った深井氏は、研究の動機について紹介した上で、「神学が他の専門領域から孤立してしまわないように、その時代の政治的諸動向の中に還元するための努力を試みた」と述べ、受賞の喜びを語った。
 同賞は05年、「ドイツ語圏に関する学際的な学術研究」の発展に資することを目的に設立された。

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