【画像】 「10・23」関連最高裁へ要請 共同アピールに学者、宗教者ら500人 〝学校に自由と権利を〟 2010年8月21日

【画像】 「10・23」関連最高裁へ要請 共同アピールに学者、宗教者ら500人 〝学校に自由と権利を〟 2010年8月21日

 敗戦記念日を直後に控えた8月10日、「学校に自由と人権を! 共同アピール」と寄せられた賛同署名が公表された。
 卒業式などでの「日の丸」への起立と「君が代」斉唱を命じた2003年の「10・23通達」に対し、東京都教育委員会による処分の違法性などを争う一連の裁判の原告や弁護団らが、都庁記者クラブで会見を開き、明らかにしたもの。
 このアピールは、各界から69人の呼びかけ人が集い、最高裁に「司法の良心を示すよう」求めるもので、6月26日に発表して以来、これまでに学者、ジャーナリスト、宗教者ら500人以上が賛同の意思を表明している。
 呼びかけ人の一人である糸井玲子氏(キリスト者平和ネット事務局)は会見で、クリスチャンホームに生まれながら、学校教育によって天皇のために命をささげることが最も尊いと信じ込まされていた自らの体験をふり返り、「『君が代』を歌い、『日の丸』を振って出征兵士を送り、あの残虐な戦争に加担したわたしは、子どもだった、知らなかったとしても許されない無知の罪を負い続けています」と証言。「教育委員会は歴史の事実を知り、『君が代』『日の丸』に敬意を表することの罪を悟ってください」と訴えた。
 「10・23通達」以降、「君が代」斉唱時に起立しなかった教職員やピアノ伴奏を拒否した音楽科教員に対し、懲戒処分や定年退職後の再雇用拒否などさまざまな制裁措置がとられ、今年5月までに処分を受けた東京都の公立学校教職員の数は、延べ430人に上る。
 これまで、「予防訴訟」の一審東京地裁が、同通達や校長の職務命令が改正前教育基本法10条の禁止する「不当な支配」にあたるとの判断を示す一方、最高裁は、小学校の入学式で「君が代」のピアノ伴奏を拒否した音楽科教員への処分について、思想・良心の自由の侵害とはならないとの判決を下した。
 今回のアピールは、一連の訴訟の帰趨が「日本の教育界に教育の自由を保障し、学校が生き生きとその本来の教育的使命を達成できるようになるのか、あるいは現在の憂鬱な雰囲気の学校をさらに萎縮させるものとなるのか、大きな岐路を左右する」とし、最高裁が「国内外の世論をしっかりと見据え、学校と教職員を活性化させ子どもの学習権保障に貢献する新しい判例を切り開くような判断をすること」を強く求めている。
 呼びかけ人には、キリスト教界から糸井氏のほか、飯島信(日本キリスト教協議会前総幹事)、石井摩耶子(恵泉女学園大学名誉教授)、東海林勤(日本基督教団牧師)、関田寛雄(川崎戸手教会牧師)、光延一郎(カトリック司祭・上智大学教授)の各氏が参加。作家の早乙女勝元氏、評論家の佐高信氏、辻井喬氏、映画監督の山田洋次氏のほか、ジャーナリストでは、大谷昭宏、岡本厚、鎌田慧、斎藤貴男の各氏らも名を連ねている。

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