バチカン「指示」でカトリック教会 ラテン語ミサが本格復活か 2011年5月28日

 バチカン(ローマ教皇庁)教理省は5月13日、全世界のカトリック司教に向け伝統主義のカトリック者のために、昔ながらのラテン語によるミサを司祭が執行することを許可するとの教皇自発教令に、賛否にかかわらず従うべきだという指示「ウニヴェルサエ・エクレシアエ」を出した。

 1962年から65年にかけて行われた第二バチカン公会議では、ミサを現地語で行うように定めたが、それまでのラテン語によるミサも特例として行ってよいとの教皇自発教令が2007年に出されている。今回の指示はそれを再確認し、さらに強化したもの。

 第二バチカン公会議の決定にもかかわらず、伝統主義の保守派はラテン語ミサの実施を要求、その指導者が1988年に前教皇ヨハネ・パウロ2世によって破門されている。現教皇ベネディクト16世は2005年の着座以来、伝統主義者の声に耳を傾け、それに応える形で07年に教令を発した。

 「指示」は、教皇自発教令が破門された伝統主義者への応答であるだけでなく、多くの信徒からの正当な要求に対する応答であり、典礼尊厳を増進し、カトリックの教義の継続性を確実にする手段でもある、としている。

 今回の「指示」に困惑する司教もいる。ラテン語でミサを行える司祭が少なく、現実に伝統主義の信者が望んだとしても、日程の中にラテン語ミサを入れることができない、と頭を抱える。バチカンからの調査に回答した司教は僅か3分の1だったと当局者がもらしたほどだ。

 ラテン語ミサは、懐古趣味で堅苦しく、時代に合わせて第二バチカン公会議が行った改革を後戻りさせるもの、とするカトリック者も多い。(CJC)

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