大震災 宗教者の支援問う 国際宗教研究所・宗援連がシンポ 2012年3月3日

 国際宗教研究所(星野英紀理事長)は2月11日、宗教者災害支援連絡会との共催による公開シンポジウム「東日本大震災における宗教者の支援の現状と展望」を大正大学(東京都豊島区)で行った。パネリストは、板井正斉(皇學館大学准教授)、川上直哉(日基教団仙台市民教会主任担任牧師)、山根幹雄(創価学会宮城県男子部長)、吉田律子(真宗大谷派僧侶)の各氏。蓑輪顕量(東京大教授)と弓山達也(大正大教授)両氏の司会で、復興支援において宗教が果たしてきた役割や今後の可能性について議論した。

 仙台キリスト教連合被災支援ネットワーク(東北ヘルプ)事務局長を務める川上氏は、被災地支援の現場で宗教的ケアを実践するのは困難であったことを話した。医療や福祉などの公共ケアとは異なり、宗教は私的なケアであると見なされ、自治体が理解を示して招き入れない限り難しい。それらを解説した上で、「日本版CPE(臨床牧会訓練)」について紹介。

 僧侶でもあり、災害支援ボランティア「サンガ岩手」代表の吉田氏は、「生きる根っこを生やしたい」と訴える。収入が途絶えた被災者が大勢いるなかで、主婦たちが編み物や縫い物の内職を行っていることを紹介した。大槌、釜石に六つの手芸工房を開設し、生活再建、回復へ向けた自助努力の支援のために取りくんでいる。「何もない状態で、お母さんたちが縫い物をするようになった。150人くらいいる。これは生活の中から生み出した知恵。仕事がないと悲嘆に暮れるのではなくて作っていく。被災地に住んでいる人が主役だ」と語った。

 板井氏は災害・復興と神道文化について、山根氏は創価学会の震災での取り組みを紹介。創価学会の救援活動の特色は、会員の自発的な活動や、『聖教新聞』などの媒体を通した情報発信が大きかったことを述べた。

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