性意識の「混乱」か「多様性」か キリスト教性教育研究会で議論 2014年9月13日

 キリスト教性教育研究会(会長・富永國比古=ロマリンダクリニック院長)が主催する第7回公開研究大会が8月14日、自由学園(東京都東久留米市)で行われた。北中晶子(国際基督教大学教会牧師)、椙井小百合(養護教諭)、高木実(キリスト者学生会=KGK=総主事)、藤田桂子(ジャパンクリエイティブミニストリー=JCM=代表)の各氏が、教会、学校、社会教育の現場から実体験をふまえて報告した。

 牧会的立場から、「正しいかどうか」を超えて、「どんな状況にも神の愛が負けることはない」と伝えるよう努めてきたという北中氏は、タブーを作らず「戻る場所」の余地を残すこと、持続的信頼関係を維持していくこと、常に葛藤しながら成長する存在として学生をとらえることの重要性を説いた。

 椙井氏は、小学5年から関わりをもち始めた少女が、後に傷害致死事件の加害者になってしまった事例を紹介し、「正しいモデル」が不在の現実においては出産シーンを見せて「命の尊さ」を訴えるだけでは足りず、価値観の教育が欠かせないと訴えた。

 高木氏は、「結婚前に性的な関係をもってはいけないという聖書的な根拠」を問う学生に対し、創世記の1~3章から性を動物的な「反応」ではなく、全人格的な「応答」としてとらえる学びを重ねてきたことを報告した。

 藤田氏は「性意識の混乱は悪魔の攻撃」と断じ、未信者による避妊教育では不十分であり、神が定めた性や結婚を尊重し、選択肢の一つとして「結婚まで待つ」という生き方を伝えることが大きな歯止めになると語った。

 参加者を交えた全体討論では、「性同一性障害や同性愛は先天的ものではない」と言い切ってしまうことの危険性について疑問が呈されたのに対し、「配慮し過ぎてブレてはいけない」など、さまざまな意見が交わされた。

 北中氏は、両親からキリスト教的価値教育を受けてきた女性が、結婚後も性に対する嫌悪感を拭えず、夫婦関係がうまくいかなかったことを悔やんでいたとの事例も紹介し、性や結婚を「祝福されたもの」としてとらえることの重要性を強調した。

宣教・教会・神学一覧ページへ

宣教・教会・神学の最新記事一覧

TO TOP