【画像】 宗教間の宥和テーマにムスリム描く 「イスラーム映画祭2」 3月は神戸でも 2017年2月18日

【画像】 宗教間の宥和テーマにムスリム描く 「イスラーム映画祭2」 3月は神戸でも 2017年2月18日

 バックパッカーがたった一人で始めた「イスラーム映画祭」。その2回目となる「イスラーム映画祭2」が、東京と名古屋でこの1月に開催された。3月には神戸での開催も控えている。
 日本では、まだまだ縁遠く感じている人も多いイスラーム。昨今はテロと結びつけた報道ばかりが世上を賑わせてもいる。同映画祭企画者の藤本高之さんは、バックパッカーとしてイスラム圏を旅していた20代の体験から、報道で日々形作られるイスラームのイメージに違和感を覚えていた。そして映画をとおしてなら、一般のムスリムがどういう人たちなのかを身近に感じてもらえるのではと思い立ったという。
 東京開催では、計9本の映画が上映された。構成の特徴としては、非イスラーム圏に現在属する国の作品の数も目立つ。たとえば仏教を国教と定めつつもムスリム主体の南部県を擁するタイの青春物『蝶と花』や、かつて豪奢なムスリムのマハラジャが君臨したインドのモノクローム作品『十四夜の月』。
 会場となった渋谷の映画館ユーロスペースは連日盛況で、上映後のトークイベントが企画された日などは、夜回が昼には完売続きとなる大入りに終わった。2015年12月に開催した初回時には、客足を危ぶむ不安は深刻なものだったというのが嘘のようだ。企画者の藤本さんは映画業界で働いた経験はなく、映画配給のワークショップに参加してノウハウを学んだという。一人の情熱が、これだけの人々を現に動かし、人々の心の内なる風景に新たな色彩を与えていく。いつの時代も真の公共は私の自発性に端を発する。文化の豊かさとは、こうした流れの総体をいうのだろう。
 宗教間の宥和が大きなテーマに掲げられたイスラーム映画祭。3月の神戸開催の後、来年度以降の第3回開催についても前向きに検討中だという。(ライター 藤本徹)


■3月25~31日 元町映画館(神戸市中央区元町通4の1の12)で全8作品を上映(イスラーム映画祭実行委員会主催)。公式サイト

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