聖路加国際病院チャプレン 所属教会が声明「一方的な報道」に遺憾の意 2018年9月19日

 聖路加国際病院のチャプレンである日本基督教団の牧師A氏が強制わいせつ容疑で書類送検されたとの報道を受けて、A氏が所属する単立横浜聖霊キリスト教会(横浜市港北区)は9月19日、主任牧師である深谷美枝氏と「A牧師を支えて守る会一同」の名義で、「被害者とされる患者さんと加害者とされるチャプレンとの証言が全く一致せず、『何が事実であるのか』という輪郭すら全く定められない」とする声明を発表。「被害者の話を一方的に取り上げてチャプレンを凶悪な性的虐待者に仕立て上げ、未だ書類送検の段階で大きな社会的制裁を加え」たとして一部マスコミを批判した。

 全文は以下の通り。


聖路加国際病院チャプレンA牧師強制わいせつ事件についての声明

 この事件は、真面目に患者に寄り添ってきたチャプレンが無実の罪を着せられたものであり、チャプレンは一貫して無実を主張し、示談ではなく司法による判断を求めております。私たちも、そして弁護士もチャプレンの無実を確信しており、速やかな司法的判断を待ち望む所存です。

 本件は、被害者とされる患者さんと加害者とされるチャプレンとの証言が全く一致せず、「何が事実であるのか」という輪郭すら全く定められないところに大きな特徴があります。著しい乖離が生じた理由については、事件の重大性にもかかわらずチャプレンが逮捕されなかったという事実と併せて各自ご賢察いただきたいと思います。

 医療や福祉の現場において、援助者は患者や利用者からの一方的な要求や愛憎等の強い感情をぶつけられても、防ぎようのない立場にあります。昨今は福祉現場での「援助者への暴力」として大きく取り上げられていますが、医療現場のチャプレンもまた、医者のような権力を持たないまま、無防備に患者の前に立たざるを得ません。この事件は欧米の「聖職者による性的虐待」と同じ土俵で語られるべきものではなく、日本社会のこのような文脈にある出来事です。

 にもかかわらず、一部マスコミは被害者の話を一方的に取り上げてチャプレンを凶悪な性的虐待者に仕立て上げ、未だ書類送検の段階で大きな社会的制裁を加えました。現在本人は社会的信用を失い、全ての経済的基盤を失う深刻な危機状態にあります。そのことは「推定無罪」の法的な原則に違反し、かつ深刻な人権侵害でもあります。私たちはこのことに強く抗議し、遺憾の意を表します。

2018年9月19日

横浜聖霊キリスト教会主任牧師 深谷美枝
A牧師を支えて守る会一同

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