コプト教キリスト者殺害の衝撃が世界に 2010年2月20日
【CJC=東京】エジプトでコプト教キリスト者がクリスマスを祝う1月6日、南部ナグハマディの教会で6人が射殺され、負傷者も9人出たことをめぐって、世界規模で衝撃が広がり、バチカン(ローマ教皇庁)や欧州、中東、オーストラリアの教会指導者が懸念を表明している。エジプト総人口8300万人のうち、コプト教キリスト者は約9%に留まり、9割はイスラム教徒。
エジプト当局は、昨年11月に12歳のイスラム教女性がキリスト者に強姦されたことへの報復襲撃をしたとして容疑者3人を逮捕したが、3人は容疑を否認している。
折からベイルートで中東福音派教会連合総会が行われおり、出席していた福音ルーテル教会ヨルダンと聖地監督のムニブ・ヨウナン氏は1月11日、キリスト者6人とイスラム教徒警備員の殺害を非難、コプト正教会アレクサンドリア総主教への支援を申し出た。
教皇ベネディクト16世は、クリスマスを祝っている最中に襲撃された、エジプトのコプト教社会が最近見舞われている『嘆かわしい攻撃』を非難した。
世界改革教会連盟のセトリ・ニョミ総幹事もエジプト政府に、エジプト全市民の安全を守るようい呼び掛けた。エジプト福音教会ナイル会議は、最近の暴力沙汰の前から長年にわたって差別を経験して来た。
ニョミ総幹事は、中東でキリスト者が安全が脅かされ、雇用機会も失われて、出国を余儀なくされている人が増加していることに懸念を表明した。