「日韓教会交流史」研究会が指導 聖学院大学×長老会神学大学 2011年2月19日

共同研究の可能性示唆

 聖学院大学総合研究所(大木英夫所長)は2月1日、2008年に提携を結んだ韓国・ソウルの長老会神学大学(張永日総長)との国際共同研究「1910年を基点とした日韓教会交流史研究」の第1回研究会を同学院本部(東京都北区)で開催した。日韓の研究者ら約30人が参加した。

 冒頭にあいさつした大木氏は、歴史の深層を神学的に掘り起こす必要性について述べ、「新しい日韓関係の形成を目指す研究交流を通して、東アジアの『グローバリゼーション』を『デモクラタイゼーション』として推進していく強い連帯を創設していきたい」と期待を寄せた。

 発題者とそれぞれのテーマは以下の通り。原誠氏(同志社大学神学部教授)=写真=「1884年~1910年の日本キリスト教会の朝鮮認識」、松谷基和氏(早稲田大学アジア研究機構研究助手)「日本組合教会の朝鮮伝道再考――組合教会に加盟した朝鮮教会・指導者の内的動機」、李致萬(イチマン)氏(長老会神学大学校研究教授)「日本帝国主義の朝鮮キリスト教政策と朝鮮統治問題に対する日本プロテスタント教界の反応」。

 各発題者に対し、松本周(聖学院大学総合研究所助教)、高萬松(聖学院大学総合研究所助教)、宮本悟(聖学院大学総合研究所准教授)の各氏がコメントした。

 三つの発題を受け、「当時の教会人の言論は、現代的視点から批判的にのみ論じられるべきものなのか」「日本と韓国という二項対立の固定的枠内で捉えるべきではない」といった議論のほか、「交流史」か「関係史」かという研究の主題をめぐっても意見が交わされた。

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