バーバラ・レイノルズさん記念碑「私もまた被爆者です」 2011年7月2日

反核・平和運動に取り組んだ米国人バーバラ・レイノルズさん(1915~90)の記念碑が、広島平和記念公園南の緑地帯に建てられ、その除幕式が6月12日に行われた。
バーバラさんが設立したNPO法人「ワールド・フレンドシップ・センター」が主催したもので、松井一實市長ら約120人が出席。碑文には、バーバラさんの生前の言葉「私もまた被爆者です」が日本語と英語で記された。
バーバラさんの長女で、カリフォルニア州在住のジェシカ・レンショウさんも列席し、「わたしたちはここに、世界中のすべてのヒバクシャに向かって、わたしたちが彼らの苦しみを決して忘れないということを誓います。わたしたちは、あなた方のメッセージをこれからの世代に伝えます」と宣言。「ノーモア広島! ノーモア長崎! ノーモア福島!」と訴えた。
バーバラさんは、原爆傷害調査委員会の研究員であった夫のアール・レイノルズさんとともに1951年に広島を訪れた。58年、米国の水爆実験に抗議。62年に「ヒロシマ平和巡礼」、64年には「広島・長崎世界平和巡礼」を行った。「ヒロシマ」を世界に伝えるための窓口として65年、広島市に「ワールド・フレンドシップ・センター」を設立。これらの功績が認められ、75年に広島市の特別名誉市民に選ばれた。
撮影=Andrew Tanabe,WFC