メーリングリスト通じメッセージ収集 学生の強み生かした支援 青山学院大学 2011年7月9日

 東日本大震災の直後、いち早く「何かできないか」と大学や一般企業にかけ合った学生たちがいる。

 清水香基さん(青山学院大学総合文化政策学部4年)は学部の有志でメーリングリストを作り、支援に携われそうな学生を募った。大学では、国際協力の現場で災害支援の経験もある塚本俊也さん(国際政治経済研究科教授)を中心に支援活動が行われることとなり、4月4~6日には、姉妹校である東北学院大学を通じて避難所へ支援物資とメッセージを届けることになった。

 清水さんらは、学生の強みを最大限に利用し、ベネッセ、アサヒビール、ドンキホーテなどの企業に直接かけ合い、支援物資や輸送手段などでの協力を仰いだ。

 同じ学部の小板橋理美さん(2年)は、キリスト者学生が集うACF(青山キリスト教学生会)の有志に呼びかけ、それぞれが所属する教会から、現地への応援メッセージを集めた。

 メーリングリストに加わった片田健さん(同学部2年)は、ちょうど佐賀県に帰省中だったが、「自分もできることをしたい」と、近くの日本バプテスト連盟・鳥栖キリスト教会を訪ね、牧師や教会員からメッセージを集めて速達で郵送してくれた。片田さんは、それまで教会と無縁だったノンクリスチャン。

 被災地には、塚本さんの運転する車で清水さんを含む学生5人が赴き、ボランティアに来ていた東北学院大学、関西学院大学の学生らとも交流。日基教団東北教区の被災者支援センター「エマオ」にも訪問し、教会で集めたメッセージを届けた。

 牧師家庭で育ったという清水さん。「今回の支援が役に立ったかどうかわかりませんが、僕ら自身が、キリスト教とは関係のない人たちから気づかされたこともあったし、『つながり』の強さ、可能性を再確認することができました」と話す。

 青山学院大学では、5月にボランティア・ステーションが発足し、公の支援活動も動き始めた。6月9日に行われた説明会は約300人の学生らが集まり、会場となった教室は立ち見が出るほど。夏休み期間中の7月末から9月にかけては、宮城県多賀城市、石巻市、気仙沼市、岩手県大船渡市にボランティアを派遣する予定だという。

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