教団牧師が“傷害罪”で逮捕 「反原発」集会後、在特会と小競り合い 2011年10月22日
10月10日に滋賀県大津市で行われた「さいなら原発・びわこ集会」の終了後、主催した日基教団に属する牧師らが大津警察署に取り調べを受け、翌朝逮捕されるという事態が発生した。
同集会は、「福島から広がる放射能汚染――関西の水がめ琵琶湖が危ない」をテーマに、原発の危険性を長年訴えてきたジャーナリストの広瀬隆氏を招いて開かれたもので、約700人が参加(同実行委員会主催)。前日には同じ会場で、京都大学原子炉実験所助教の小出裕章氏も講演していた(滋賀県保健医協会主催)。
発端は10日夜、主催者らが解散後にJR大津駅で帰宅しようとしたところ、そこに居合わせた在特会(在日外国人の特権を許さない市民の会)の若者ら数人と口論になり、現場でビデオ撮影していた男性が転倒。仲裁に入った2人の牧師に対し、大津署の警官数人が任意同行を求めたという。
牧師は当初、すぐに解放されると考えていたものの、事情聴取は深夜にまで及び、1人は午前3時半ごろに帰宅。もう1人は翌朝まで拘束された上、「傷害罪」の容疑で逮捕された。牧師らは逮捕の不当性を訴え、大津署への抗議を呼びかけている。
「反原発」「脱原発」を訴えるデモ行進では、これまでも参加者が逮捕される事態が相次いでおり、関係者は原発を推進する側が反対派への警戒を強めているとの見方を示している。