カトリック映画賞に「エンディングノート」 末期がんの父をカメラで 2012年3月24日
©2011「エンディングノート」製作委員会
SIGNISJAPAN(カトリックメディア協議会、千葉茂樹会長)は、2011年度の「日本カトリック映画賞」に、砂田麻美監督(撮影・編集)の『エンディングノート』(ビターズ・エンド配給)を決定した。前年に制作、公開された日本映画の中からカトリックの世界観と価値観にもっとも適う作品を選んで贈られるもので、今年で36回目。
受賞作『エンディングノート』は、末期ガンの父親が亡くなるまでを娘である砂田麻美監督が自ら撮影し編集したドキュメンタリー。
高度経済成長期の日本を支えてきた企業戦士の父親(砂田知昭氏)。彼のモットーは、「仕事は段取りが命」。自身の死もしっかり「段取りたい」と、残り少なくなった時間を意識しながら、死への準備に着手。死ぬまでにしなければならないことをエンディングノートに書き記し、それを実行していく。
孫と気合を入れて遊ぶ、葬式のシミュレーションをする、親友と話し合う、母にわびる、妻に「愛してる」と言う……などなど、その様子を娘である監督のカメラが追っていく。
5月12日午後1時から川崎市アートセンター、アルテリオ小劇場(川崎市麻生区)で授賞式と上映会を行う。当日は、砂田監督と同協議会の顧問司祭である晴佐久昌英神父(カトリック多摩教会主任司祭)との対談も予定されている。