「不信仰」が世界第三の「宗教」に アジア・太平洋地域に集中 米調査 2013年1月19日
米調査機関「ピュー・リサーチ・センター」の「宗教と公的生活に関する部門」が230以上の国・領土を対象に行った調査では、2010年の世界総人口69億人の84%、58億人が何らかの宗教に属している。ただ特定の宗教に属さない「不信仰」者が11億人おり、「宗教」としては第三勢力になっていることがあきらかになった。調査結果は12月18日発表された。
宗教グループの最大はキリスト教で22億人(32%)、第2位がイスラム教16億人(23%)、続いてヒンズー教10億人(15%)、仏教5億人(7%)、ユダヤ教1400万人(0・2%)、その他アフリカ、中国、米国先住民、アボリジンなど民俗宗教・伝統宗教に属す人が4億人。さらにバハイ教、ジャイナ教、シーク教、神道、道教、天理教、ゾロアスター教などの信徒が約5800万人(1%未満)と推定される。
世界人口の16%に当たる11億人が宗教と無関係のグループを構成し、宗教集団として見ると第3位につけていることも明らかになった。世界のカトリック者に匹敵する規模。この中には、無神論者や不可知論者などの他、神や普遍的な霊を信じているという人も含まれている。
地域的な分布では、キリスト者が最も広範囲。ユダヤ教徒は北米と中東に集中している。
「不信仰」の76%はアジア・太平洋地域、特に中国に集中している。文化大革命当時に宗教が抑圧されたことが影響したと見られる。(CJC)