聖学院大学 『子どもの心にそっと寄り添う』改訂 姜尚中氏、秋山淳子氏ら執筆 2013年3月9日
聖学院大学(埼玉県上尾市、阿久戸光晴学長)人間福祉学部こども心理学科は2月15日、小冊子『子どもの心にそっと寄り添う――被災地の子どものケア 第二版』(B6判・28ページ)=写真=を発行した。
これは、被災地の子どもの心のケアを目的に、家族や保育士、教師などの支援者に向けて作られた小冊子で、昨年2月に発行された第一版を全面改訂したもの。震災から2年、時間の経過によって変化する「子どもたちに必要な心のケア」を考え製作した。
第二版では、第一版の執筆者でもある阿久戸氏と窪寺俊之氏(聖学院大学こども心理学科長)に加え、4月から同大学の全学教授に就任する姜尚中氏(東京大学大学院教授)と、秋山淳子氏(臨床心理士、都立高校スクールカウンセラー)が執筆。
姜氏は、「十年後の子どもたちに心を寄せて」と題して、心に傷を負った子どもたちが「素朴な自己肯定感を持てる」ように、身近に関わる大人の心のケアをないがしろにしてはいけないと訴える。
他にも、第二版の制作にあたって実施した読者アンケートから被災地の声を掲載。子どもに関する支援活動に取り組む団体のリストや、電話による心の相談窓口の一覧も収録している。掲載しきれなかった内容は、こども心理学科のホームページ(http://www.seigakuin.jp/contents/faculty/dcpd/)で公開する。
小冊子は、希望者に無料で配布している。すでに被災地をはじめとする全国の教育機関、病院、行政、NPOなどの団体・個人から注文があったという。
申し込みは、氏名、住所、電話番号、使用目的、部数を書き、メール(pru@seig.ac.jp)、もしくはFAX(048・725・6891)で。