英連邦戦没捕虜追悼礼拝で関田寛雄氏 「世界とともに生きる日本を」 2013年9月7日
第二次大戦中に日本軍の捕虜となった連合軍兵士1800人以上が葬られている英連邦戦死者墓地(横浜市保土ヶ谷区)で8月3日、「英連邦戦没捕虜追悼礼拝」が行われた。
追悼の辞を述べた関田寛雄氏(日基教団牧師)は、M・L・キング牧師の説教を引用し、その運動の目的は勝利ではなく、ともに生きることだったと強調。「経済力を強化して『世界に勝つ日本を』と叫ぶ日本の首相の発想を、『世界とともに生きる日本を』へと変えていき、アジア太平洋地域に平和を確立するために、力を合わせて祈りつつ、励んでまいりましょう」と訴えた。
主催者を代表してあいさつした雨宮剛氏(青山学院大学名誉教授)は、16歳の時にフィリピン人青年と出会ったことが、「被害者であると同時に加害者でもある」との戦争認識を持つようになった重大な契機だったとし、「和解とは、時間のかかる険しく遠い道程」と述べた。
この礼拝は、同実行委員会(奥津隆雄代表)の主催で毎年8月の第一土曜日に行われているもので、今年で19回目を迎える。戦時中日本で亡くなった英連邦捕虜の人々に、日本の戦争責任を詫び、和解と平和を築く礎にしたいとの願いと祈りから、1995年に始められた。
今年はイギリス、ニュージーランド、オーストラリア、オランダの各国大使館関係者や、地元の学生・市民など約150人が出席。礼拝後は各国の墓地をまわり献花を行った。