第18回横浜弁護士会人権賞 「カラバオの会」植田善嗣氏が受賞 外国人の人権確保に貢献 2014年2月1日
外国籍住民の労働問題や生活に関する相談活動をおこなっているNGO「カラバオの会」のボランティアスタッフで、日基教団上大岡教会員の植田善嗣氏=写真右=が、横浜弁護士会の主催する第18回横浜弁護士会人権賞を受賞した。1月18日、横浜弁護士会館(横浜市中区)で贈呈式が行われた。
同賞は、神奈川県内で人権侵害に対する救済活動、人権思想の普及・確立のための活動、その他人権擁護のための活動をした個人・団体に贈呈するもの。
植田氏は、移住外国人労働者の労働・生活相談、日本語講座、行政交渉などを先駆的に行ってきた「カラバオの会」の活動を支える中心的メンバーとして、20年以上にわたり献身的な活動をつづけ、さらに難民支援、多文化共生社会実現の活動などを含め、外国人の人権確保のために貢献してきた。
贈呈式で植田氏は、カラバオの会や自身がかかわってきた関係団体、そして家族への謝意を示した。外国籍住民に対する差別と人権侵害は、国家権力の機関そのものに起因することがあると指摘。文科省を例に挙げ、「日本人教員は教諭、外国籍教員は非常勤講師というような差別をつけ、外国籍教員の管理職への道を閉ざしている。日本の公立学校で行われている外国籍教員に対する差別、人権侵害の実態」と話した。
【カラバオの会】(寿・外国人出稼ぎ労働者と連帯する会、横浜市中区寿)=1987年5月に設立。外国籍住民のための労働相談・生活相談、外国籍住民の人権擁護のための提言活動、日本語教室、交流イベントの開催、セミナーなどの実施をおもな活動とする。