「袴田事件」公開学習会 鈴木宗男氏「訴えは魂の叫び」 2014年2月8日
無実の死刑囚・袴田巌さんを救う会(門間正輝代表)は1月26日、東京都清瀬市のカトリック清瀬教会で、29回目の公開学習会を開催した。約70人が集った。獄中にある巌さんを47年間支え続けてきた実姉の袴田秀子さん(80歳)が登壇。ゲストとして新党大地の鈴木宗男代表(元衆議院議員外務委員長、袴田巌死刑囚救援議員連盟初代事務局長)が応援に駆けつけた。カトリック東京教区正義と平和委員会との共催。
「袴田事件」の第2次再審請求で、弁護団と静岡地検は昨年12月に最終意見書を提出。今春にも静岡地裁が再審開始の判断をするとの見方が強い。
講演で秀子さんは、12月16日に裁判所で意見陳述を済ませたことを話した。実際の陳述書を読み上げ、47年前に巌さんが書いた手紙について紹介した。
秀子さんはこれまでの年月を振り返り、「盆も正月もなく、無実を晴らすために、ただひたすら頑張ってきた。いよいよこれが最後の決着だと思う。47年間待たされたわけだ。これからもまだ時間はかかるが、みなさんの支援、お願いします」と結んだ。
「お姉さん(秀子さん)の訴えは魂の叫びだ」と述べた鈴木代表。かつて自身が逮捕されたことに言及し、「調書主義」や、検察官と裁判官の人事交流を批判した。さらに冤罪をなくすために取り調べの全面可視化が早急に必要であると訴えた。
袴田さんがボクサーであったことにも触れ、「プロスポーツの中でもボクシングは一番フェアなもの。正義の声はどんなに時間が経っても止めてはならない。一日もはやく袴田さんを返してもらうことだ」。
この日の公開学習会には、支援を続けているキリスト教会の牧師も参加した。キリスト者平和ネット事務局副代表の村瀬俊夫氏、日本聖公会清瀬聖母教会の井口諭司祭も参加していた。