またも?セクハラで牧師辞任 「リバイバル」掲げるヨハン東京教会で不祥事 2014年9月20日
「日本宣教」を掲げて働く牧師の不祥事が、またも明らかになった。都内でも有数の規模を誇るヨハン東京教会(東京都新宿区)で、セクハラ、暴行、結婚の強制などが常習的に行われていた可能性があるという。韓国のキリスト教メディアが報じたところによると、同教会の女性教職者らは「暴力は献身者たちの間で常習的に起きていた」「代表の金圭東氏夫妻が、婚期になった献身者たちのカップリングを行っていた」「リーダーの意に沿わないと按手の時期が延期されるなどした」と訴えている。
ヨハン教会連合は大学生や若い信徒を中心に、「日本のリバイバル」を掲げて積極的な伝道活動を展開しており、国内に51の教会と143人の教職者を擁する。
8月22日、教会のホームページ上で「お詫び」を表明した金氏は、同教会の担任牧師、在韓国の社団法人ヨハン宣教会理事長、在東京の宗教法人ヨハン教会代表理事を辞任。今後は「ヨハン東京教会中心で構成される非常対策委員会にすべてをお任せ」するという。これを受けてヨハン教会連合は9月1日、声明文を発表。金氏の「お詫び」文は謝罪に該当する事件の詳細を明らかにしていなかったが、「性的不道徳行為と身体的被害を加えた一連の事件に対して、自分の過ちと罪に対する責任を認め」たとした上で、「癒しと回復のためにすべての努力を尽くす」などの決意を表明した。
川島堅二氏(恵泉女学園大学学長)は次のように語る。
◇
被害はいずれも5年以上前に起こっている。わたしがヨハン教会の主任牧師によるセクハラ被害を聞き、真偽を確かめるべく教会を訪れたのも5年前である。また、被害女性たちは自分たちの被害を教会離脱の際に複数の教会幹部に相談している。被害そのものも問題だが、被害事実を把握しながら長らく隠ぺいしてきた教会組織の体質そのものが改められねばならない。それはヨハン教会が独自に発展させた「弟子訓練」のシステムで、金牧師が自著の中で「軍隊組織」にもなぞらえているものである。そこでは「弟子」は「師」の命令に絶対的従順が要求される。セクハラのみでなく「木刀で叩く」などの体罰の訴えも報じられているが、わたしも10年に及ぶ脱会者への聞き取りの中で同様な被害を複数聴取している。この教会の組織的体質が、こうした被害の温床になっている。