今野利介氏「神の領域に踏み込むな」 キリスト教独立伝道会「平和講演会」 2014年10月18日
キリストにある絶対的平和主義に立ち、十字架の福音を伝道することを目的とするキリスト教独立伝道会(田口宗一会長)が9月23日、在日本韓国YMCAアジア青少年センター(東京都千代田区)で「キリスト教平和講演会」を開催した。今野利介(基督教独立学園理事=写真右)、鷹巣直美(「憲法9条にノーベル平和賞を」実行委員=写真左)の両氏が講演した。
今野氏は「ヒロシマとフクシマのある国で」と題して、化学教師としての経験をもとに講演。ヨーロッパ諸国が原子力発電に代わり風力・太陽光発電に力を入れているのは「安全だから」とし、自然界で起こる目に見える変化は安全であるが、目に見えない人工的原子核反応は危険だと主張。
出エジプト記3章5節を引用し、核エネルギーの利用について、「これは神さまの領域。わたしたち人間がやってはいけないこと。自然界にはないのだから。このことによって起こる放射能被害はとてつもない」「神さまの領域に土足で踏み込むという〝絶対悪〟だ」と強調した。
最後に合唱曲「ヒロシマの有る国で」の歌詞を言い換えて、「フクシマのある国で、しなければならないことは、核エネルギー利用をやめることだろう」と訴えた。
日本バプテスト教会連合大野キリスト教会員の鷹巣氏は、「世界各国に平和憲法を広めるために、日本国憲法、特に第9条を保持している日本国民にノーベル平和賞を授与してください」と呼び掛ける署名活動を昨年から始めた経緯を話し、これまでの感想を語った。
憲法に関心を持ったきっかけは、松山幸生氏(日基教団隠退教師)を講師に迎えた勉強会に参加したこと。「この憲法は神さまのみこころに適う憲法だ」と確信したという。
「一人ひとりが聖書に立って神さまにつながることが大事なように、いくら憲法が良くても、一人ひとりがその憲法を持って読んでいなければ、解釈改憲など間違った方向に流されてしまう」とし、憲法を無償配布してほしいと主張。「そうしてようやく憲法を議論する土俵に上がれるような気がする」と述べた。