「特定秘密」以外の動向にも注視必要 2・11集会で井堀弁護士が講演 2015年3月7日

 毎年2月11日、「信教の自由を守る日」に行われてきた「なくせ!建国記念の日 許すな!靖国国営化2・11東京集会」(2・11東京集会実行委員会主催、日本キリスト教協議会=NCC=靖国神社問題委員会、東京地方バプテスト教会連合社会委員会後援)が第49回を迎え、今年は在日本韓国YMCA(東京都千代田区)での集会に約130人が参加した。

 「安倍首相靖国参拝問題と秘密保護法」と題して講演した弁護士の井堀哲氏(安倍靖国参拝違憲訴訟弁護団事務局長)は、安倍政権による戦争国家への「3本の矢」として「集団的自衛権の解釈改憲」「特定秘密保護法の成立」「靖国神社参拝」を挙げ、とりわけ特定秘密保護法の問題点について解説した。

 2007年から11年までの間、防衛省により指定された防衛秘密5万5千件のうち、3万4千件が廃棄され、開示されたのは1件のみという実態も紹介し、「秘密保護法も問題だが、それ以外に国が持っている膨大な機密や情報もチェックし、公開させていく仕組みを作る必要がある」と指摘した。

 「安倍靖国参拝違憲訴訟」については、津川雅彦、竹田恒泰、田母神俊雄各氏らによる補助参加申立ての経緯と、「首相に参拝してほしいと願う自分たちの信教の自由が侵害される」などの論旨を説明した。

 人質事件の影響についての問いには、「国外で邦人が拘束されないよう軍事的援助をすべきだという議論に傾く危険性はある。知らない間に閣議決定で決まっていたという事例が多いので、そうした動きにも注視が必要」と応答した。

 参加者は宣言文を採択し、終了後のデモ行進では「靖国神社の国営化を許すな」「建国記念の日をなくせ」「天皇の神格化を許すな」と各々アピールした。

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