HIV陽性者・エイズ患者憶え 東京で世界エイズ・デー記念礼拝 2015年12月25日

 毎年12月1日は「世界エイズ・デー」として、世界各国でエイズに関する啓発活動が行われている。日本でも11月29日、「世界エイズ・デー記念礼拝」が、日本聖公会牛込聖公会聖バルナバ教会(東京都新宿区)で行われた=写真右。45人が参加した。

 この礼拝は、日本聖公会東京教区人権委員会、日基教団新宿コミュニティー教会、カトリック中央協議会HIV/AIDSデスク、ルーテルHIV/AIDSプロジェクトの共催で、毎年12月1日に近い日曜日に行われており、今年で21回目を迎える。HIV陽性者やエイズ患者、その友人や家族、エイズを発症して亡くなった人を憶えて共に祈ることを目的としている。

 礼拝では、当事者と支援者が隔年でメッセージを伝えている。今年は、NPO日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス代表理事の高久陽介氏。同NPOは、HIV陽性者が秘密を抱えることなく、社会的な不利益を受けることもなく、自立した生活ができる社会を目指している。高久氏は、約15年前に自らの感染を告知された当時の思い出を交えながら、HIVに感染した人への情報提供や交流などの支援活動を行っていることを報告した。

 その後、参加者全員で祭壇のキャンドルに火を灯し=写真左、祈りをささげた。

 カトリック中央協議会HIV/AIDSデスクの伊東和子氏は、「さまざまな偏見や差別を体験しながらも、与えられた状況を最大限に生かしている高久氏の熱い思いが、参加者一人ひとりに伝わった。今は、すぐに死んでしまう病ではなくなったが、陽性者の高齢化という問題も出てきているそうだ。予防のためにも、偏見・差別をなくすためにも、皆が意識することが大切だとあらためて思わされた」と本紙に感想を寄せた。

 世界エイズ・デーは世界レベルでのエイズのまん延防止と患者・感染者に対する差別・偏見の解消を目的に、世界保健機関(WHO)が1988年に制定した。

 

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