外キ協30年で全国集会 多民族・多文化共生社会の実現を 2016年2月13日

 「外国人住民基本法の制定を求める全国キリスト教連絡協議会」(外キ協)は1月30日、第30回となる全国キリスト者集会を日基教団聖ヶ丘教会(東京都渋谷区)で開き、関係者ら約50人が30年間にわたる取り組みを振り返り、改めて多民族・多文化共生社会の実現を訴えた。主題は「記憶をつなぐ、人をつなぐ、明日をひらく」。

 集会に先立ち、28日から全国協議会が開かれ、「外キ協30年の歩みを共有し、宣教課題を定立しよう」との主題で、全国の「外国人住民基本法の制定を求めるキリスト者連絡会」(外キ連)や加盟教派、団体の代表者らが協議した。

 コリントの信徒への手紙二(5:17~18)から、「和解のつとめに仕える――分裂をもたらすものに抗しながら」と題してメッセージを語った日本バプテスト連盟常務理事の吉高叶氏(外キ協共同代表)は、「もはや私たちは個人的な幸せをもたらすものだけを福音と呼んではならない。むしろ和解というみ心と、和解のつとめこそ福音の本質として心に刻み、それに仕える責任を負わなければならない」「和解できないものを峻別し、和解の妨げとなるものを退けるまなざしと勇気を持たなければならない」と呼びかけた。

 集会の後、外キ協による「日本軍『慰安婦』問題の日韓政府間『合意』に対する声明」、韓国キリスト教教会協議会(NCCK)から送られた連帯メッセージが紹介され、参加者一同で集会宣言を採択した。

 同宣言は、日本で過去の戦争と植民地支配の歴史を否定する流れが作られようとしていることに危惧を表明し、「私たちは現代を生きるキリスト者として、この世界で和解と共生を求めていくことを、自らに託された福音宣教の使命として取り組んでいくことを決意します」と謳っている。

 続く第2部では、シンガーソングライターの沢知恵さんがピアノによる弾き語りコンサートを行い、日本人の父、韓国人の母のもとで育った生い立ち、各地で出会った人々とのエピソードなどを交えながら、歌声を披露した。

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