日本とリーダーのため一致して祈る 2016年4月16日
国家晩餐祈祷会に国内外から580人
第16回の国家晩餐祈祷会(日本CBMC主催)が受難日の3月25日に東京・新宿の京王プラザホテルで開催され、教団教派、国境を超え、教職信徒、国会議員や財界人ら延べ580人が集まった=写真左。
世界と日本の平和をテーマに掲げ、「我らの市民権は天にあり」と題して東京基督教大学学長の小林高徳氏が講演。ゲストに国務大臣の石破茂氏=写真右下、音楽ゲストにはゴスペルシンガーの亀渕友香氏が主宰するクワイア「The Voices of Japan」が招かれた。
CBMCはConnecting Business and Marketplace to Christ(ビジネスとマーケットプレイスをキリストに)の略称。祈祷会の実行委員は日本CBMC理事長の近藤高史氏、副理事長の青木仁志氏、佐佐木ジョシュア氏と森敬子氏。
来賓を代表して、日韓基督教議員連盟代表会長の金泳鎭(キムヨンジン)氏が「韓半島の統一のためにも祈っていただきたい」とあいさつし、キリスト教会カリスチャペルの村上好伸牧師により日本と世界の平和のための祈りがささげられた。国内だけでなく、中国、韓国、フィリピン、ブラジル、イスラエルなどの各地から出席した参加者の紹介がなされ、イスラエルの失われた10部族の研究を続けているイスラエル国立大学、アリエール大学のアビグドール・シャハン博士があいさつした。
音楽ゲストとして招かれていた亀渕氏は、体調不良のため出席することができなかったが、「The Voices of Japan」のメンバーが、ゴスペルを披露し、力強い歌声に参加者は耳を傾けていた。
元参議院議員の木俣佳丈氏は、米国で2月に開催されたオバマ大統領も参加した国家朝餐祈祷会の報告を行った。冒頭、1月22日に召された元衆院議員の土肥隆一氏への祈祷がなされた。報告では、世界90カ国に広がっているCBMCの歴史と意義について語った。1953年にアイゼンハワー大統領を招いて開いた大統領朝餐祈祷会が全世界での国家朝餐(晩餐)祈祷会の始まりとなった。今年は日本聖書協会の大宮溥理事長、渡部信総主事と共に参加した。
晩餐後に行われたメダル授与式では、朝鮮半島平和統一国際推進委員会の委員長も務める金氏から近藤氏に、古い銃弾を溶かして作られた「韓半島平和メダル」が授与された=写真左下。
ゲストの石破氏は、熊本バンドのメンバーで、新島襄らと共に同志社大学の創設に携わった曽祖父の金森通倫(かなもりみちとも)に触れ、4代にわたって信仰が受け継がれてきたことについて語った。教会に足を運ぶのがイースターやクリスマスなど年数回になったが、幼い頃に日曜学校で聞いた聖書の話は心に残っているという。「政治家は自分が正しいと思っていなければやっていられない」としながらも、それでも誤りがあるということを認め、「すべての人は、神に用いられているのであって、どうぞご用のためにお用いください、過ちを正してください、と常に祈っていたい」と語った。「共に、神に生かされている者として、赦しを乞い、少しでもみ国が来る日のために生きられることを願う次第です」と述べた。
メインスピーカーとして登壇した小林氏は、フィリピ3・20~21から「我らの市民権は天にあり」と題して講演し、「わたしたちクリスチャンは、み国の建設のためにこの地に遣わされている」として、「わたしたちの与えられた仕方で、祈りをもって、愛の実践をもって、主に遣わされた定めを全うしたい」と語った。
祈祷の時間には、日基教団総会議長の石橋秀雄氏、東京キリスト教学園理事長の廣瀬薫氏、チア・にっぽん代表の稲葉寛夫氏らが祈りをささげた。参加者全員での祈祷と賛美の後、大和カルバリーチャペルの大川従道牧師が祝祷をささげ、日本CBMC副理事長の青木氏が抱負と謝辞を述べ、閉会となった。
開催後に近藤氏は、「500人を越す参加者と共に、日本のため、上に立つリーダーのために一致して祈ることができました。願わくはこの祈祷会が、1年を通して国のため執り成し祈るすべてのキリスト者にとって、365日の祈りの出発点でもあり、またゴールでもある、そんな祈祷会になればと祈っています。ぜひまた来年も、国家晩餐祈祷会でお会いしましょう」と述べた。
国家晩餐祈祷会や日本CBMCの働きについての問い合わせは、日本CBMC事務局(℡052・265・8575または090・8475・5510)まで。