孤独乗り越えるヒント模索 2016年4月9日
6月に第2回シンポ「生と死に向き合う」
地域におけるサポートネットワークの構築を目指し、キングス・ガーデン東京(泉田昭理事長)が2014年に立ち上げたプロジェクト「サポートネットワーク」は、昨年5月に続く第2回目のシンポジウム(日本イエス・キリスト教団関東教区シニア部共催)を計画中。これに先立ち3月17日、練馬キングス・ガーデン(東京都練馬区)で講師、登壇者を交えた打ち合わせと座談会が開催された。
同プロジェクトは、近隣の教会や宣教団体、企業などが互いにサポートし合うネットワーク作りを進めると共に、福祉・介護の社会的な課題やニーズに応えていくための事業の拡充を目指している。
今回のテーマは「『生きる意味』を考える――孤独を超えて、生と死に向き合う」。座談会の冒頭で鶴瀬恵みキリスト教会牧師の堀肇氏は、高齢者の自殺の背景には「孤独」の問題があると指摘し、「誰にとっても共に歩む同伴者が必要、共同体感覚を持つことで希望が見えてくる。最終的には人間を超えた同伴者の存在に行き着く。そこに孤独を乗り越えていくヒントがある」と語った。
パネリストの1人であるいのちのことば社出版部編集長の根田祥一氏は、自身の介護体験から、認知症の高齢者を抱えた家族が抱える多様な問題に言及。「利用できる福祉サービスのことや、受け入れてくれる施設を知るために、背中を押してくれる存在や情報提供の重要性を学んだ」と語った。
筑波キングス・ガーデン総合施設長の宇都宮和子氏は、「最期は素敵な微笑で天国へ」を合言葉に、看取りケアに取り組んでいることを紹介。シンポジウム当日は、東京基督教大学神学部長の大和昌平氏も加わり、日本人の伝統的な仏教的死生観を踏まえた発題をする予定。
シンポジウムは6月18日の午前10時半から午後4時45分、荻窪栄光教会(東京都杉並区)で。堀氏による基調講演の後、午後はパネルディスカッションと分科会が予定されている。参加費無料。申し込みは氏名、所属、電話番号、参加希望の分科会を記入の上、社会福祉法人キングス・ガーデン東京法人本部事務局(FAX03・5398・1490、メールkgrengo@kg-tokyo.or.jp)まで。詳細はホームページ(http://www.kg-tokyo.or.jp/)。