明治学院礼拝堂が献堂100周年 久世了氏「ヴォーリズの夢の一端を担う」 2016年12月10日

 ウィリアム・メレル・ヴォーリズによる建築として知られる明治学院礼拝堂(東京都港区)が今年、献堂100周年を迎えた。同学院(小暮修也学院長)は記念事業の一環として11月12日、「献堂100周年記念音楽礼拝」を同礼拝堂で開催。在学生、卒業生、教職員、学院関係者など約400人が集まった。

 明治学院の礼拝堂は、横浜時代のヘボン邸内の礼拝堂、東京・築地時代のユニオンチャーチ、白金に移ってのサンダム館、ミラー記念礼拝堂を経て、米国の実業家であるジョン・セベレンス氏が、亡き父のルイス氏の遺志を継いで捧げた献金を基に、1916年に現在の礼拝堂が献堂された。89年に「港区指定有形文化財」、2002年には東京都「特に景観上重要な歴史的建造物等」に指定されるなど、建造物としての価値も評価されている。

 音楽礼拝は、中学校ハンドベルクワイアによる演奏=写真=から始まり、高校ハイグリー部、大学管弦楽団のほか、同学院グレゴリーバンドも出演した。ヴォーリズが作詞作曲した讃美歌236番「地上の上に」が会衆と献唱された後、元学院長の久世了氏が「『失敗者』ヴォーリズの夢」と題してメッセ―ジ。

 久世氏は、「このチャペルの向こうにあるヴォーリズの、地上に麗しい神の都を作り出したいという夢をわたしたちは読み取らねばならない。そうしたヴォーリズの夢の一端を担ってこの世で良い働きをしようと人を育てて送り出す。そういう教育の場としての営みをこれからも続けていくことが、100年を記念する本当の意味」だと述べた。

 記念事業は音楽礼拝のほか、一粒社ヴォーリズ建築事務所史料・広報室長の芹野与幸氏を招いた記念講演会や、学生たちによるチャペルをモチーフにした作品展などが開催された。

 同学院歴史資料館展示室では、来年4月まで記念展示を開催。来年1月21日には記念チャペルコンサート「J・S・バッハのオルガン全作品シリーズVol6」も予定。詳しくは同学院の特設サイト(http://www.meijigakuin.jp/100chapel/)を参照。

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