「あきらめず信仰に立って行動を」 宗教者270人が「共謀罪」反対訴え 2017年6月17日

 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の審議が参院で本格化する中、「共謀罪」は内心の自由や表現の自由を侵し、憲法に反するとして、「『共謀罪』反対・憲法改悪阻止をめざす宗教者・信者全国集会」が5月31日、日本教育会館(東京都千代田区)で開催された。270人が参加し、集会後は平和行進を行った=写真。

 集会は、宮城泰年氏(聖護院門跡門主、日本宗教者平和協議会代表委員)、山崎龍明氏(黙ってはいられない!戦争法廃止を求める宗教者の会代表)ら24人が呼び掛け人となって開催したもの。各々の信仰に従った礼拝で始められた。

 代表してあいさつした小橋孝一氏(日本キリスト教協議会=NCC=議長)は、「わたしたちは宗教の違いを超えて集まっているのではない」とし、それぞれの信仰の根本に立って行動しているのであり、信仰や思いを同じくする者が他にも大勢いることを確認。状況が悪化しようとも、あきらめずに行動を続けていくことが大切だと強調した。

 続けて民進党副代表の近藤昭一氏、共産党国対委員長の井上哲士氏、社民党副党首の福島みずほ氏があいさつ。「共謀罪」法案成立阻止に向け連帯を訴えた。

 弁護士の海渡雄一氏(日弁連共謀罪法案対策本部副本部長)は「共謀罪と治安維持法」と題して基調講演。大倉一美(カトリック東京正義と平和委員会担当司祭)、荒川庸生(日本宗教者平和協議会理事長)、平良愛香(平和を実現するキリスト者ネット事務局代表)、吉田吉夫(日本キリスト者平和の会代表委員)の4氏に加え、創価学会会員だった3人が、平和の実現に向けて呼び掛けを行った。

 最後に参加者一同でアピールを採択。「共謀罪」成立の意図は、基地や原発、改憲への反対運動に対し監視と刑罰のネットワークを張ることによって恐怖・萎縮させることにあると指摘。このような恐怖と萎縮の社会を拒絶し、政府の行為による戦争と「戦争する国」を拒絶し、宗教者・信者が再び壮絶な宗教弾圧に遭遇することを拒絶することを表明した。

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