【伝道宣隊キョウカイジャー+α】 命がけで脱皮しろ! キョウカイブラック 2017年7月11日
3日前、総督から電話があった。「明日がキリスト新聞の印刷日だ! 早く戦況レポート(原稿)を送れ!」と。忘れていたわけじゃない。キリスト新聞、とっくに廃刊になったと思っていただけだ……。事実は遠からず(?)廃刊寸前だったんだろうが、装いを新たに生き延びやがった。必死の選択だったはずだ。その覚悟はロックンロールだ。
脱皮できない蛇は、古い皮の中で窒息して命を落とすという。まだ外界に触れたことのない、弱い肉体でもそれでも命懸けで脱皮し次の肉体を手に入れるんだ。脱皮は命懸けだ。
ある時、礼拝に初めてやってきたご夫婦がいた。2人が座った席が、たまたま重鎮の教会員にとって「指定席」だったようで、礼拝前に別の教会員が俺の所にやってきて「あそこは○○さんの席だから、退くように牧師から言ってくれ!」と訴えた。「礼拝に指定席はありませんよ」と答え、その場を切り抜ける。
それから数週間そのご夫婦は教会に来続けたが、ある日曜日。とうとうその重鎮会員が「ここはわたしが何十年と礼拝を守っている席だから退いてくれ!」と直接そのご夫婦に言ってしまったのだ。その後、どうなったと思う? そのご夫婦は二度と教会には現れなかった。
もういいよ……。そんな習慣やめにしよう。旧態依然とした日曜10時半の礼拝。受付で名前、性別を出席簿のように書き、聖書や賛美歌、謎の古文書のような解読不明な週報を持たされ、スリッパに履き替え、偽善の笑顔の間を通り抜け、50年間変わらぬ指定席に座り続けているんだろうよ。悪いがそれは「天国へのルーティン」でも「指定席でも何でもない。それらの一つひとつを脱ぎ捨てて脱皮していくしか未来はない。
新しいもの、新しいことアレルギーの教会たちよ。何度も言わせんな、お前らの未来はもうないんだ。未来ばかりか、きっと「今」さえないんだろうよ。
分かっているつもりだ。過去も思い出もとっても大切だよ。リスペクトはする。だがそれにあぐらをかいた瞬間、未来はなくなっちまう。お前の居場所さえなくなっちまう。古びた教会の書庫、「〇〇名誉牧師説教集」、もういい……、もういい……。古い皮の中で、俺だけじゃなくみんな窒息しちまうよ。
キリストは言った「蛇のように賢く、鳩のように素直になれ」と。お前ら、そう生きているか? 相変わらず毒にも薬にもならねえような文学的釈義の説教を語り、聴かされ、「アーメン」とか言ってんだろうよ。それらの一つひとつのルーティンを覆すためにはリスクがいる。
「指定席はない!」と信徒に言うならば、説教台(講壇)だっていつまでも牧師の指定席ではない。だが、そんなリスクを背負い、こんなに生きにくい世界、限界集落のような教会、俺は蛇のごとく這いつくばってやる。這いつくばって、這いつくばって、鳩の素直さと翼に憧れながら、それでも前に進んでやるんだ。窮屈さで動けなくなり前に進めなくなったなら、俺は十字架の前で命懸けで脱皮をしてやるんだ。翼に憧れて脱皮してやるんだよ。神よ! この蛇のような生き方、この体に鳩の翼を生やしてくれないか。翼を得た蛇は龍になり、地から天まで自由に這い回るだろうよ。
キリスト新聞が命懸けの脱皮をした。お前ら足引っ張って批判している場合じゃねえぞ。お前は脱皮できんのか? お前の教会は脱皮できんのか? 俺について来い!
キョウカイブラック
黒田ジョスィ(くろだ・じょすぃ) ロックバンド、カフェなどで教会の常識と敷居を打ち破り、福音を世界に響かせるはみ出し系ロッカー牧師。キリストこそROCKだと信じてやまない、熱い魂(ハート)の持ち主。教会での働きは意外にも真面目!? 武器:罪人重低音ベース/必殺技:ジーザス・クライスト・ロッケンビーム/弱点:理屈