「靖国への真榊奉納は憲法違反」 首相らに対する抗議声明相次ぐ 2017年11月11日
靖国神社秋季例大祭にあたり、10月17日に安倍晋三首相や加藤勝信厚生労働相らが靖国神社に真榊(まさかき)を奉納したことに対し、抗議の声が相次いでいる(11月1日付一部既報)。
日本基督教団西中国教区靖国神社問題特別委員会の小畑太作委員長は19日に首相宛に抗議声明を発表し、「靖国神社は、今もってこの国がかつて為した侵略戦争を正当化・美化し続けていることは周知の事実」だと指摘。かつての侵略行為を繰り返すかもしれないという不信を、かつての被侵略諸国に醸成していることになり、この国に不利益を被らせる行為でもあると主張した。
日本同盟基督教団「教会と国家」委員会の柴田智悦委員長は11月7日に抗議声明を発表。閣僚らによる真榊奉納が憲法20条の政教分離原則に違反すること、軍国主義の復活を彷彿(ほうふつ)とさせ、アジアの国々と国際社会に対する謙虚な省察と真摯な反省をないがしろにするものであることを指摘し、靖国神社の「国家護持」議論が再燃化することを危惧した。