【聖書翻訳の最前線】 最新の聖書考古学、植物学、動物学の成果を生かす① 2018年7月1日
(六)最新の聖書考古学、植物学、動物学の成果を生かす
これらの学門の発展により、今まで分からなかった動植物名や、人が作った物などがはっきりして来ました。そこで、より正確な訳語を目指しました。
①「ラピスラズリ」(出エジプト記28章18節)
聖書協会共同訳では宝石の訳語も見直しました。古代の宝石類の同定は困難ですが、最新の研究の成果を参考に改訂を加えています。出エジプト記28章の宝石のリストの第二列は従来次のように訳されてきました。
第二列 ざくろ石 サファイア ジャスパー
[新共同訳]
従来サファイヤとされていた「サピル」は、最新の研究ではラピスラズリとされています。聖書協会共同訳では次のように、改訂されます。
第二列はくじゃく石、ラピスラズリ、縞めのう。
[聖書協会共同訳]
その他の変更となった宝石名の一覧を『特徴と実例』の20ページに載せていますので、御覧ください。
(『聖書 聖書協会共同訳―特徴と実例』より)