「和解」テーマに出版記念講演会 平野・桃井両氏による対談も 2019年6月21日
平野克己氏(日本基督教団代田教会牧師)、桃井和馬氏(写真家、恵泉女学園大学特任教授)による「和解」をテーマにした出版記念講演会がそれぞれ6月7日、8日の両日、都内で行われた。早稲田奉仕園、日本キリスト教団出版局が主催した。
『シリーズ〈和解の神学〉』(日本キリスト教団出版局)の翻訳に携わり、日本キリスト教会館で開かれた完結記念講演会「《和解》――教会が教会であり続けるために」に登壇した平野氏は、「教会は和解の『実演農場』である」との記述を紹介。「教会というのは『この作物はこうしたら必ず実る』と証明する農場のように、聖書の言葉による和解が実現する場所である」と述べた。
桃井氏は早稲田奉仕園スコットホールで、自著『和解への祈り』(日本キリスト教団出版局)の出版を記念する講演会「和解への祈り――地球の上を歩きながら考えたこと」に登壇。「和解」をテーマに旅を続けてきたという同氏は、「パレスチナやアフリカに行って『戦争しないで』と言うのは簡単なことだ。しかし、自分たちの社会、家で平和を作るのは、いかに大変なことか。平和や和解は自分の身の周りから作っていく、積み上げていくものである」と語った。
7日の平野氏の講演会後には両氏による対談が行われた。「世界を回って、教会というものがどう見えるか」との問いに、桃井氏は「教会は十字軍のような血塗られた歴史もある。それでも2000年残ってきたことに神様の意思を感じ、意味があると感じる」と応えた。