英国国教会で初 黒人女性主教が11月就任 2019年7月21日
英国国教会は6月28日、英下院議長付きチャプレンのローズ・ハドソン=ウィルキン司祭を、ドーバー主教に任命すると発表した。予定通り、11月に就任すれば同教会初の黒人女性主教となる。
公営BBC放送などが報じた。
ハドソン=ウィルキン司祭は今回の任命にあたり、「わたしたちの新たな生き方の核心に希望と愛と正義が変わらずに存在していることを確実にすることを目指す」と述べた。同司祭はジャマイカ出身。1991年に執事、94年に司祭に叙任。2014年から、ロンドン・セントメアリー・アットヒル教会司祭。夫のケネス・ウィルキン氏は教誨師、2人の間にはすでに成人した子ども3人がいる。
英国国教会の霊的最高指導者ジャスティン・ウエルビー・カンタベリー大司教は、ハドソン=ウィルキン司祭について、下院議長付きチャプレンとしての働きを評価、今回の任命を歓迎した。
BBCのマーティン・バシル宗教担当は、今回の任命は、英国国教会聖職者、特に高位聖職者の構成の多様化を象徴的に示すことになった点でも重要、と評価している。黒人、アジア系、少数民族の聖職者は極めて少数だった英国国教会で、ようやく微増に転じてきた流れを、さらに速めることも期待される。
ドーバー主教は、英南東部ケント州にあるカンタベリー教区の補佐主教に与えられる称号。教区主教であるカンタベリー大主教が、同教会、また世界に広がる各聖公会を代表する立場にあることから、実質的な教区主教としての役割を担っている。(CJC)