『聖書が教える恋愛講座』著者、棄教を告白 2019年8月1日
画像共有SNS「インスタグラム」上で、クリスチャンの「転向」騒ぎが米国の耳目を集めている。
「あらゆる意味でクリスチャンではない」と宣言したのは、カベナント・ライフ教会元牧師のジョシュア・ハリス氏。婚前交渉の断固拒否とコートシップを推奨した著作『聖書が教える恋愛講座』はミリオンセラー。また『聖書が教える結婚講座』『誘惑に負けないために』も国内外の教会で広く読まれた。同氏はホーム・スクーリング運動の旗手としても有名な人物。
ジョシュア・ハリス氏は、米国ワシントンD.C.メリーランドにあるメガチャーチ「カベナント・ライフ教会」の指導者であり、カナダ・リージェント神学校での研究と学位取得のため、2015年に辞任。2018年には『聖書が教える恋愛講座』の出版停止を決定。
2019年7月17日、ジョシュア氏は妻シャノン氏と離婚。これに関して、カベナントライフ教会・現牧師ケヴィン・ロジャース氏が関係諸教会への祈りを要請。その文書がメディアやインターネット上で拡散されるなどしている。
ジョシュア氏は「特にLGBTQなどの人々には深く謝罪します」と自身の過去の著作について考えを撤回。今後はカナダでマーケティングなどの仕事を行うという。
昨今、宗教関係者の性的スキャンダルには枚挙に暇がない。今回の件でも「今人気の米国製キリスト教」「純潔文化のなれの果て」「キリスト教のグル、妻と信仰を捨てる!」と揶揄する声もある。一方、米国における「性的指向と信仰」の問題に関する偏った前提と扱い方に対し、自省を求めるべきだ、との論調もある。
アメリカで「宗教と性」が揺れている。