「政治的ディアコニア」の歩み 名古屋岩の上教会がDVDに 2019年10月11日

 日本キリスト改革派教会名古屋岩の上教会(名古屋市緑区)は2015年から毎月1回続けるスタンディング(手作りのフライヤーを掲げる路上でのアピール)や2016年から開催してきた「憲法カフェ」などを含め、教会として取り組んできた「政治的ディアコニア」の3年半にわたる歩みをDVD(約30分)にまとめた。今年2月に行われた中部中会主催の2・11集会「この国でキリスト者として生きる――共なる戦いを築こう」から、同教会の執事である三輪祐子氏の発題「地域に開かれた教会を目指して共に闘う喜びと困難と」を再録したもの。

 三輪氏は、「地域に開かれた教会として、思想・信条・宗教が違う地域の方々と、平和を目指す目的によって一致し、互いの立場を認め合いながら、共に戦うことができる喜びが与えられた」とした上で、「信仰の一致がない中で、共通の闘いが存続できるのかという不安もある」と吐露。「ディアコニアは伝道のツールではないことを学んできた。しかし、ディアコニアを通して与えられる人格的交わりを通して、み言葉を語る伝道のチャンスも与えられている。その時に備えて主に信頼し、誠実な友のために祈っていきたい」と話す。

 同教会は教会の使命として「自己目的、宗教的安心、自己満足などを克服する」、「少数者、弱者、周辺に押しやられた者」としてのディアコニアなどを目標に掲げ、為政者のために執り成しの祈りをしながら、地域の市民運動などにも積極的に協力してきた。牧師の相馬伸郎氏も共同代表を務める「安保法制を許さない緑区の会」が8月27日、立憲民主党と日本共産党の衆院議員を招いて開いた「市民と野党の懇談会」には約30人が参加=写真

 三輪氏の発題は、「平和の福音に生きる教会は、思想・信条・宗教の違いを超えてすべての人を尊び、この世における正義と平和の実現のために彼らと共に働き、自ら進んで良き隣人となって世に仕える。また、暴力的な支配や戦争、平和に生きる権利と良心の自由とを侵害する国家的干渉に対しては、主の御心を大胆に宣言して否と言う」という「日本キリスト改革派教会70周年記念宣言」(2016年)の一文で締めくくられている。

 DVDは送料込み300円で頒布している。問い合わせは同教会(Tel 052-895-6701)まで。

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