「大嘗祭」に際して日基教団各教区が声明 2019年11月21日
天皇の代替わりに際して、「即位礼正殿の儀」が公費によって執り行われ「大嘗祭」も公費負担によって行われようとしていることに対し、日本基督教団東京教区北支区(大久保正禎支区長)は11月5日開催の常任委員会において、声明文を採択した。
声明では、いずれの儀式も天皇を神格化するものであるとし、国がそれらを公的行事として公費負担のもとに行うことを深く憂慮。民主主義、政教分離の原則、信教の自由に基づく憲法を冒し、社会を壊すものだとして、再び国が天皇の権威と一体化し、国の政策のために人々の命が犠牲にされることを危惧した。
また、同教団奥羽教区(村岡博史総会議長)も10月28~29日に開催した第9回常置委員会において声明文を可決し、安倍晋三首相および関係各所に宛てて送付。
かつて日本が「大日本帝国憲法」下において天皇を神格化したことによる犠牲を指摘し、天皇代替わりの諸儀式は「日本国憲法」における国民主権の下での儀式でなければならないと強調。「即位の礼」などは天皇を神格化する意味を帯びており、信教の自由が脅かされること、皇室の私的宗教行事とされる「大嘗祭」に国費を支出することは政教分離の原則に反することを指摘した。