正教会「一致」を求めて ヨルダン会議開催なるか 2020年2月14日
「ウクライナ」における正教会の自治をめぐる問題は、宗教と近代国家が複雑に絡み合っている。今回、この問題に関して「正教会」全体の一致を試みようと、2019年11月より、エルサレム総主教セオフィロス3世が対話を求めて、会議設置を提案。日時は2020年2月25日、ヨルダンのアンマンへの招集を呼びかけた。
しかし、伝統的に、この役割は「コンスタンティノープル全地総主教座」のものであるとして、ギリシャ、キプロス、アレクサンドリア、アルバニアの正教会は反発。開催そのものに難色を示した。アテネ大主教は「全地総主教ヴァルソロメオス1世以外のいかなる招集にも応じる気はない」と発言。エルサレム総主教庁の動静が物議をかもしている。
対して、ロシア、チェコ、スロバキアの正教会は、この会議招集へ公式に賛意を示し、ルーマニア、セルビア、ポーランドの正教会は参加を決定。正教会情報サイト「オーソドックス・クリスチャニティ」や各国現地メディア各紙によれば、現在、6教会が出席、5教会が欠席する見込みだ。21世紀の「正教会」の独立と一致が、改めて問われる事態となっており、2月25日以降の「正教会」の行方が注目を集めている。
画像=エルサレム総主教セオフィロス1世、引用元=raskolam.net