グレイス・ハウスが窮状訴え 帰国者などへゲストルーム提供も 2020年4月25日

 キリスト教の価値観を生活の土台として人生を歩む人たちの生活・交流の家として、シェアハウス、ゲストハウスを運営してきたグレイス・ハウス(石橋憲代表)が、新型コロナウイルスの感染拡大による影響で危機的状況に陥っていると支援を訴えている。

 グレイス・ハウスは2011年、名古屋市昭和区で宣教団体の集会や滞在に1軒の家をゲストハウスとして提供する形でスタート。14年から本格的にシェアハウスとゲストハウスの運営を始め、現在は名古屋に2軒のシェアハウス、2軒のゲストハウス、東京に4軒の提携ハウスと2軒の賃貸管理ハウスを運営しており、毎年200人以上が利用している。

 近年は、海外からの宣教チームを中心とした国内外の宣教団体による短期滞在利用が半分以上を占めていたものの、今回の出入国制限や集会自粛の中で、2月から5月にかけての予約21件がほぼキャンセル。さらに、開催を予定していた東京オリンピック期間の宣教チーム受け入れ(約50人)も延期されたことで、収支が大幅に悪化。2月から8月までで660万円の損失を被ることになった。これは、2019年度(1月~12月)の全収入の約4割強に相当するという。

 こうした事態を受け、グレイス・ハウスは財政を圧縮すると共に、名古屋・東京のゲストルーム(短期滞在用寝室)をシェアルーム(長期居住用寝室)に、上前津のゲストルームをシェアオフィス(企業・団体事務所)に用途を変更。宣教チーム以外、特に新型コロナウイルスの影響で住まいを失ったり、一時的に滞在する場所が必要になった人々(緊急帰国者、医療従事者など)にゲストルームを提供することを決めた。現在、スタッフと住人有志が部屋の解体作業に取り組んでいる=写真

 他のキリスト教団体も財政的に影響を受ける中で、協力や支援を呼びかけることに最初は躊躇があったという代表の石橋さん。これまで特定の団体に属さない独立した働きとして広く利用されてきたことから、母体からの支援がない分、苦しい状況が予想されたが、実際に声を挙げると、「かえって超教派故に多くの方が支援の手を差し伸べて、祈ってくださっていることを感じ、本当に励まされた」という。さらに、キリスト教関係だけでなく教会外からも支援の申し出が複数届いた。

 「まだまだ試練の真っただ中にいますが、このミニストリーを神様が引き続き必要としてくださるのであれば、道を開いてくださると信じ、主に期待してこの働きに仕えていきたいと思います」

 グレイス・ハウスへの献金は、三菱UFJ銀行 柳橋支店(224)普通0279557「カ)グレイスコーポレーシヨン」まで(グレイス・ハウスは、株式会社グレイス・コーポレーションのミニストリー部門として非営利で行っている)。送金の際は、グレイス・ハウス(Tel 052-265-5533、Eメール=info[アットマーク]grace-house.com)またはグレイス・ハウススタッフまで要連絡。

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