ストリートペーパー関係者に 教皇が励ましのメッセージ 2020年5月11日
新型コロナウイルスが猛威を振るい、パンデミック(世界的大流行)危機の影響下にある中、『ビッグイシュー』など「ストリートペーパー」の販売者は最大限の予防対策を迫られながら販売を続けている。販売者にとって、路上が生きる場であり、そこでの仕事が唯一の収入源、名実ともに死活問題だ。
バチカン(ローマ教皇庁)の公式通信「バチカン・ニュース」は、教皇フランシスコが世界のストリートペーパー関係者に、書簡を通じて連帯を表明したと伝えている。
教皇は「カリタス・イタリア」が始めた『スカルプ・デ・テニス』誌が、収入のない130人以上の人々に市民としての基本的権利を取り戻させたことをはじめ、世界35カ国、25言語で発行されている100以上のストリートペーパーが、およそ2万500人のホームレスの人々に仕事と収入を保証していることに触れ、貧しい人たちを見つめ、現在起きていることに対する意識を呼び覚ますよう呼びかけた。
日本でも、路上での仕事が唯一の収入源である『ビッグイシュー』(日本語版)販売者にとっては、名実ともに死活問題。行政当局や他の支援団体とも連携し、路上生活者が身体を休める個室の確保などを話し合う中で、販売者を少しでも経済的に応援するため、3カ月間限定で通信販売を行うことにした。3カ月分の雑誌計6冊を申し込み者に郵送し、販売収入の半分以上を、仕事ができない販売者に支給する。2千人の参加目標が達成できれば1人当たり4万6000円程度の現金給付を行えるという。(CJC)
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