コンピュータを聖書研究に使ったF・アンダースン氏死去 2020年6月13日
ヘブライ語聖書の構文分析に35年以上を費やし、聖書の文章、句、節の断片を収録して強力なコンピュータ辞書を作成したオーストラリアの聖書学者、フランシス・I・アンダースン氏が5月13日、メルボルンで死去した。94歳。現地紙「シドニー・モーニング・ヘラルド」が報じた。
アンダースン氏は1925年7月28日、オーストラリアのクイーンズランド州ワーウィック生まれ。71年、聖書ヘブライ語のテキストの構文解析にコンピュータを利用するシステムの開発に成功した。
オーストラリア聖公会の指導者で、アンダースンの霊的指導者の1人であったスチュアート・バートン・バベッジ司祭は、アンダースンが「科学の機械を教会と主のみ言葉を宣べ伝えるための奉仕に持ち込んだ」と述べている。
アンダースンは『ティンデル聖書注解』『アンカー聖書』のハバクク書解説の著者であり、ホセア書、アモス書、ミカ書解説の共著者でもある。論文、著書は多数ある。邦訳では『ティンデル聖書注解 ヨブ記』(清水武夫訳、いのちのことば社、2014年)。(CJC)