新枢機卿13人を教皇叙任、初のアフリカ系米国人も 2020年12月1日
教皇フランシスコは11月29日、バチカンで公開枢機卿会議(コンチストーロ)を開催、新しい枢機卿の叙任式をとり行われた。サンピエトロ大聖堂で開かれた叙任式で、教皇は新たな「教会の君子」一人一人の頭に緋色のビレタ(聖職者用の角帽)をかぶせた。
公設バチカン・ニュースによると、教皇フランシスコにとって7回目にあたるこの公開枢機卿会議は、新型コロナウイルスのパンデミック(大流行)による世界的危機を背景に開催された。こうしたことから、今回の枢機卿会議は、一般参加者の人数が抑えられたほか、枢機卿団でも、パンデミックを取り巻く諸事情により、自国に留まりインターネット中継を介して参加した枢機卿が少なからず見られた。
この日、新たに叙任された13人の枢機卿のうち、フィリピンのホセ・アドヴィンクラ枢機卿、ブルネイのコルネリウス・シム枢機卿は、同様の事情で儀式には参加できなかった。両枢機卿には、日を改めて、教皇の代理使節により、枢機卿の象徴である緋色のベレッタ(帽子)と、指輪が届けられる。
新枢機卿の出身地は、イタリア、マルタ、フィリピン、チリ、ブルネイ、メキシコ、米国などで、信者13億人を抱えるカトリック教会の顔ぶれが変化していることだけでなく、聖職者に対するフランシスコ教皇の考えが世界の貧困に重点を置いていることが反映された、とAFP通信は伝えている。
米ワシントンのウィルトン・グレゴリー大司教(72)は27日、アフリカ系米国人として初の枢機卿になるのは「象徴的」なことだと述べた。(CJC)